会場の規模としては小規模の体育館の一室を使用して行われるため、そこまで広いとは言えない。バーミンガムのフェアよりは確実に小さい。出店は標本1:奇虫の生体2:グッズ1といったところだろうか。標本商の顔ぶれはバーミンガムとほぼ同じである。
ウェルズ氏の販売卓。ゴライアスオオツノハナムグリなどの巨大種から、ゴミムシダマシやタマムシのパック品まで手広く扱う。価格も安価で、コアなコレクター以外の昆虫好きもお土産用として購入していく場面をよく見かける。
このフェアやバーミンガムのフェアは「コレクター向けのフェア」というよりは一般の生物向けのフェアであることから、我々コレクターが望むような標本は本当に少ない…というより皆無に等しい。ミッドランドにある自宅から距離的には比較的近いのだが、何度もバスと電車を乗り継いで時間をかけないとたどり着けない場所なので、もう正直行かなくてもいいんじゃないか…という気もするがそうも言ってられない。
2018年、もう来年の出席は控えようかな・・・と思いつつ訪れたが、この時に限って偶然剥製取り扱い商のケニンガウ氏がなんと、イギリス南部で採集されたヨーロッパミヤマのオールドコレクションを在庫から放出していたのだ!一番古いものは1903年のHittin(現在は住宅地ばかりで恐らく既に絶滅した地域だろう)産のもので、これには驚いた。ヨーロッパのフェアでヨーロッパミヤマの入手というのは実はかなり難しい。特に珍しいイギリスという産地の、しかも古いヨーロッパミヤマの標本というのは国内に長くやっている現役コレクターの数が限られている現状、最初で最後のチャンスだと思い即購入した。これまで何度も通ってきたわりに目ぼしい戦果は無かったが、これでようやく取り戻したというか、通い続けた甲斐があったという感じか。
周辺・観光情報
会場には広い駐車場あり、綺麗なトイレあり、ハンバーガーなんかも売ってる出張の軽食販売ありの極めて快適な場所。しかし住宅地のど真ん中に位置しており、最寄り駅に関してもいったいどこが最寄なのかわからないほど駅から離れている。ロンドンからだと電車とバスを乗り継いで最短で5時間以上かかるという事実、そして訪れてもそれに見合う戦果を保証出来ない事を考えると色々と考えさせられるものがある。しかし偶然近辺に用事があり、そして異文化を感じたいという事であれば1度訪れてみるのも悪くはないだろう。